2025年4月20日日曜日

第48回:大東亜戦争の真実(6)

 1858年に締結された日米修好通商条約は、日本へのアヘン輸入を禁止しており、この条文のお陰で日本は清国のようにアヘン漬けにされることはなかったのですが、実は、この他にも日本が見えざる神の御手によって守られていたとしか思えないような歴史の真実がいくつかあるのです。

 まずはイギリスの対日戦略についてお話ししておきたいと思います。イギリスはアヘン戦争の勝利により清国に対する支配権を確立しましたが、実はアヘン戦争については本国において相当の非難がありました。アヘンの密貿易により経済的利潤を追求したことよりも、清国にアヘンを蔓延させることで、その国力を弱体化させ、さらには戦争という手段によって清国での支配権を確立したことについて厳しい目が向けられていたのです。「史上最も恥ずべき戦争」と自国民から非難されたのがアヘン戦争でもあったのです。

2025年4月16日水曜日

💻 お知らせ事項💻

※このたびブログのフォントが突然変わってしまうという現象が、一部のパソコンにおいて報告されました。 Google Chrome のアップデートに伴い、標準フォントが自動的に変更され、このブログもその影響を受けたと考えられます。(久延彦の説明文の体裁が少し崩れていたらフォントが変更されています。本文全体も変更されています)
 以下にGoogle Chromeでの対処法を記しておきますので、ご確認ください。

2025年4月13日日曜日

第47回:東京大学入学式の式辞と日本の国難

  4月11日、東京大学の入学式が東京都千代田区の日本武道館で開かれました。今年度の新入学生は3122人で、日本の最高学府に学ぶ彼らこそ、日本の将来を担うエリートであるはずです。そして、そのような使命と責任を担うべき新入学生に向けてどんな式辞が語られたのか。東京大学の藤井輝夫総長は、戦後80年を迎える今年、日本がかつてないほどの国難に見舞われている今、どんな言葉を若者たちに語りかけたのでしょうか。

 かつて、東京大学の入学式で語られる式辞は、新入学生にのみ語りかけられたものではありませんでした。日本の最高学府である東京大学の総長が、一体どんな内容を語られるのか、日本の将来を担う学生たちにどんな言葉を贈られるのか、それは日本国民にとっても、とても意味深いものであったのです。なぜなら、日本の最高の知性を象徴する東大総長の言葉こそが、日本の将来を明るく照らす希望の光となるからであり、さらには日本の未来を指し示す道標(みちしるべ)となるからです。

2025年4月6日日曜日

第46回:大東亜戦争の真実(5)

 アヘン戦争の勝利により、イギリスは清国に対して香港島や九龍半島の一部割譲を認めさせ、アヘン貿易を認可させるなどして、ますます清国に対する支配圏を拡大していきました。また、この頃からアジア地域に対する欧米列強の植民地支配は急速に進んでいくことになります。19世紀に入ると、オランダはインドネシアのほぼ全域を支配します。また、イギリスは1866年にビルマ(現ミャンマー)、1895年にはマレーシアを植民地化し、フランスは1863年にカンボジア、1885年にはベトナムを制圧します。そして、1899年にラオスを植民地としてフランス領インドシナ連邦を成立させました。他方、1898年に米西戦争に勝利したアメリカは、スペイン領のフィリピンとグァムを領有し、独立国ハワイを併合します。

 まさに、19世紀は欧米列強による植民地支配がアジア諸国を席捲(せっけん)した時代であり、その中で白人の支配を免れていたのは、日本とタイ、そして朝鮮半島だけだったのです。ここでタイが独立を保つことができたことには理由がありました。それはイギリスとフランスによる植民地争奪戦において、タイが地政学的に緩衝地帯(かんしょうちたい:対立する二国の衝突を回避するための中立地帯)となっていたからでした。そこで、欧米列強は白人の手つかずの地となっている日本と朝鮮半島に対して、その侵略の機会をうかがうことになるのです。