2024年8月20日火曜日

第1回: The Cornerstone

  私たちが生きている現代とはどのような時代なのでしょうか。
それは、まさに言論によって支配されている時代だと、私は思います。

 言論の力は、原子爆弾や軍事力よりもさらに大きく、世界の命運をも左右するものです。言論が一貫した真の価値観に基づいて正論を主張するとき、その言論は世界平和の旗手となり、その一方で、無責任と誤報道と扇動で国民を惑わすならば、その言論は世界平和を破滅させる道具にもなるでしょう。

 私たちは日々、多くの報道に接し、様々な言論を耳にすることで、世界がどのように動いているのかを知ることができます。しかし、それらの報道が偏ったものであり、それらの言論が悪意に満ちたものであるとすれば、どうでしょうか。

 私は、常日頃より何が真実であるのか、そのことを知りたいと思ってきました。たとえそれが不都合な真実であったとしてもです。なぜなら、真実を知ることによってのみ、私たちは今の時代をより良くすることができ、将来に希望をつなぐことができるからです。

 そこで、私は報道されない事実を追い求め、世界で起きているありのままを知りたいと思うようになりました。そして、一つの真実に出会ったのです。世界の報道をどのように峻別し、そこに隠された真実を見つけ出し、また、流布された言論をいかに読み解くのか、その術を与えられたのです。それが私の世界観と歴史観、さらには価値観の土台となりました。つまり、私にとっての隅の親石(Cornerstone)を見出すことができたのです。

 私は現代社会の混迷の原因は言論の腐敗にあり、世界平和が実現しない元凶は言論機関の堕落にあると思います。分断と不和を引き起こし、それを助長し、混乱を拡大させ、無秩序を蔓延させているのも言論の力によるのではないでしょうか。

 言論機関の使命とは、正義には涙し、不義には義憤をもって立ち上がり、国民と国家のために不断の努力と熱情をもって真実を追求するものであると信じます。

 そこで、私は「The Cornerstone」という表題を掲げて、現代社会の灯火となり、この世を照らす光となることを願い、いろいろな事象についての文章を書き綴ってみたいと思いました。
 ここで私が書き記すことは、現代の言論機関が伝える内容に比べれば、奇異に見えるかもしれません。なかなか受け入れがたい内容であるかもしれません。
 しかし、私はただ正直に、率直に、ありのままの真実を、心に感じるままに書き残そうと思います。そして、ここに書き綴られた言葉が誰かにとっての心の隅石となるならば、これにまさる喜びはありません。

 「Cornerstone」とは「隅石、隅の親石」という意味です。これは石造や煉瓦造の建物の出隅部分に積んだ大きな石で、起工式の第一の礎石として使われたものです。つまり、隅の親石は、建物の基礎となる石であり、建物のすべてを支える土台となるものなのです。

 『家造りらの捨てた石が
 隅のかしら石になった。
 これは主がなされたことで、
 わたしたちの目には不思議に見える』 (マタイによる福音書 21章 42節)