「夢」という言葉は、本来、希望に満ち溢れた美しい言葉ですが、今、世界には決して実現させてはならない「夢」があります。その夢は、世界にとっては悪夢であり、世界を絶望と不幸へと陥れる、決して実現させてはならない夢なのです。それが、「中国の夢」と呼ばれているものです。
これは、中国共産党が掲げている夢であり、習近平国家主席が願ってやまない夢です。では、その夢とはどのようなものなのでしょうか。それは中華人民共和国(中国)が今世紀中に世界一の強国になることであり、より具体的に言えば、建国から100年後となる2049年までに米国を凌駕し、世界の頂点に立つことを意味しています。そして、世界一の強国になるための産業政策が、2015年に策定された「中国製造2025」なのです。これは、中国が「製造大国」から「製造強国」になるための経済政策であり、最終的には2049年に製造強国としての確固たる地位を占めることを目標としたものでした。