2026年2月1日日曜日

第82回:反米・親中の言論機関に対する決別宣言

 1月3日、米国トランプ政権がベネズエラに対する大規模な軍事攻撃を行い、独裁者マドゥロ大統領夫妻を拘束したと発表しました。米国の軍事介入については様々な論評がありますが、トランプ大統領の政治的決断がいかに正しいものであったのか、そのことについて触れておきたいと思います。

 今回のトランプ大統領の政治的決断についてですが、その主たる目的は「麻薬対策」でした。ベネズエラは、世界有数のコカイン生産国であるコロンビアから米国にコカインを密輸する経由地となっていました。そして、トランプ大統領は昨年の9月から米軍に指示してベネズエラ沖の公海で違法薬物を米国に密輸している「麻薬運搬船」への攻撃を継続してきました。さらに、米国に麻薬を密売する人間は誰でも攻撃対象になると語り、地上攻撃を実施する可能性にも言及してきたのです。

 また、昨年12月23日の国連安全保障理事会で、ウォルツ米国連大使は、ベネズエラに対する圧力強化について次のように語っています。

 「改めて明言するが、米国はマドゥロとその取り巻きを正当な政府として認めていない。トランプ大統領は西半球で長年、野放し状態の麻薬カルテルに立ち向かい、根絶する考えを示している。」

 トランプ大統領はマドゥロ大統領が麻薬取引を主導し、米国に密輸してきた張本人であることを告発し、さらに米国民の安全のためにベネズエラに対する軍事作戦を断行したのです。ほとんどの日本人はベネズエラの惨状について知りません。また、米国の若者が違法麻薬の流入により、死に至らしめられているという深刻な被害状況についてもほとんど無知なのです。そして、日本のメディアは不都合な真実を隠しているために、トランプ大統領の政治的決断を歓迎する声は日本人の中にはほぼ皆無なのです。

 ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量を有する産油国であるにもかかわらず、独裁者マドゥロ大統領の経済失政により、多くの国民が経済的に窮乏しており、約8割のベネズエラ人が貧困状態にあります。また、多数のベネズエラ国民が国外へと流出し、国連難民高等弁務官事務所によると、この10年で人口の約4分の1に相当する800万人弱が国外に脱出しました。欧米メディアはこの惨状を「戦地以外で世界最大の人道危機」との表現で報道しています。しかし、日本のメディアはこのようなベネズエラの現状をほとんど知らせようとはしません。それは、トランプ大統領の軍事行動が少しでも正当化されるのを嫌がっているからです。日本国民にトランプ政権の正義を知られては困るからなのです。

 「神と米国に感謝する」。マドゥロ大統領が留置されているニューヨーク市の拘置所周辺には、多くのベネズエラ人が集まり、マドゥロ大統領の拘束を歓迎していました。「マドゥロがいなくなったことで、ベネズエラにいる私の家族や友人はみな喜んでいる。ベネズエラを長年苦しめてきたチャベス(前大統領)・マドゥロ体制の『終わりの始まり』だ」と喜びを語る人たちもいました。

 日本のメディアはトランプ政権の軍事行動について、「主権国家を軍事力で侵攻することは国際法と国連憲章に違反する」と糾弾し、トランプ大統領の身勝手な軍事侵攻を一方的に非難するだけです。もっとひどい国際法違反と軍事的侵攻の野心を隠さない中国に対しては、全く沈黙している日本のメディアは、なぜトランプ大統領にだけは何の遠慮もなく、いわれなき誹謗中傷を繰り返すのでしょうか。

 今回の米軍による軍事介入について、ドイツ与党「キリスト教民主・社会同盟」議員連盟の外交政策担当のユルゲン・ハルト氏は、あるニュース専門局とのインタビューで次のように述べています。

 「トランプ政権の行動は国際法違反に当たるという批判は的外れだ。重要な点はベネズエラが安定し、国民が幸せになることだ。マドゥロ大統領の下で多くの国民が弾圧され、国外逃避している。同国の原油資源は国民の幸福のために使用されていない。米国の軍事活動が国際法に合致しているかを侃々諤々(かんかんがくがく)と議論するより、何が結果的に多数の国民の利益となるかを考えるべきだ。」

 また、イギリスのスターマー首相は「ベネズエラのマドゥロ大統領の退陣を悲しんではいない。我々はマドゥロ氏を非合法な大統領とみなしており、彼の政権の終焉に涙は流していない。英国は長年にわたりベネズエラの政権交代を支持してきた」と述べました。さらに、イタリアのメローニ首相も「米国の軍事作戦は自衛行為であり、法的に正当なもの」だとして、麻薬密売を煽(あお)る国家への軍事作戦を容認しています。そして、フランスのマクロン大統領も「ベネズエラ国民は独裁者から解放された」と米国の行動を前向きに評価しているのです。

 それでは、米国の軍事作戦を非難しているのは、どのような国なのでしょうか。まず、中国が米国の攻撃に「断固とした反対」を表明し、米国に国際法を遵守し、他国の主権と安全を侵犯することを停止するように求めています。さらに、イランとベネズエラの隣国であるコロンビアも、今回の米国による軍事作戦を国際法違反であり、民間人を危険にさらす可能性があるものとして、厳しく非難しているのです。

 そして、もう一つ注目すべきなのは、米国を非難している国際機関があるということです。それが、国連です。グテレス事務総長は米国によるベネズエラ攻撃を「深く憂慮する」という声明を発表しました。そして、「地域全体に懸念すべき影響を及ぼしかねない」と指摘し、国連憲章を含む国際法の順守を強く訴えたのです。

 米国の軍事作戦に反対し、あるいは非難しているのは、共産主義独裁国家の中国であり、テロ支援国家に指定されているイランなのです。また、世界有数の麻薬大国であるコロンビアであり、偽善的国際機関である国連なのです。そして、日本のメディアの論調も、米国に対する非難に終始しています。つまり、日本のメディアは総じて、親中国であり、親イランです。そして、反米であり、反イスラエルなのです。さらには国連信仰とも言えるほどに、国連至上主義の姿勢を堅持し、偏向した報道姿勢を貫いているのです。

 日本人は今こそ、この隠された真実に気づかなければなりません。日本のメディアの論説に振り回されることなく、新聞やテレビの報道を鵜呑みにすることなく、目を見開き、心を大きく開いて、世界を見渡さなければなりません。そして、真実がどこにあるのか、心を研ぎ澄まさなければならないのです。報道しない自由の名の下に、不都合な真実をひた隠しにしようとする日本の言論機関に対して、私たちは真実と正義の旗を掲げて立ち上がり、マス・メディアの偏向報道から自由になるための決別宣言をする時が、まさに今なのです。

 わたしは知恵の道をあなたに教え、
 正しい道筋にあなたを導いた。
 あなたが歩くとき、その歩みは妨げられず、
 走る時にも、つまずくことはない。
 教訓をかたくとらえて、離してはならない、
 それを守れ、それはあなたの命である。
 よこしまな者の道に、はいってはならない、
 悪しき者の道を歩んではならない。
 それを避けよ、通ってはならない、
 それを離れて進め。 (箴言 4章 11-15節)